2018.03.23
立ち上がり動作
公開日:2018.03.23
おはようございます。
本日、デイサービス ジョイリハがご紹介するのは
「立ち上がり動作」についてです。
脳卒中による片麻痺や関節疾患など運動障害をともなうと、
椅子からの立ち上がりや、ズボンなどの下衣着脱で
座面からおしりを浮かすことが苦手になりやすいです。
なるべく効率的に立ち上がる為の動作手順、
姿勢をお伝えします。
ヒトを右横から見た「椅子に座った状態から立ち上がる」までの
過程を番号に記した図が下記に3パターンあります。
![]() |
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膝を直角に曲げ足を下した時 |
足を前方へ出した時 |
足を後方へ出した時 |
■動作手順
①開始姿勢から体を前に倒していく
②座面からお尻を離し、股関節・膝関節を伸ばす
③徐々に体を起こしながら、さらに股・膝関節を伸ばす
〈ポイント〉
左図の立ち上がり動作時よりも、
そこから足部を10cm前方へ出した中央図の時の方が
体幹の前傾角度が大きく大変そうです。
逆に足部を10cm後方に引いた右図の時の方が、
前傾角度が小さく、楽そうです。
つまり、足の位置は膝直角よりも引いた方が楽に立ち上がれます。
■重心の移動
①座っている時はお尻に重心がある
②体を前に倒していくと重心が前方に移動して、両足にくる
③股・膝関節が伸び重心が上昇していく
〈ポイント〉
正しい立ち上がりは、「重心(体重)を坐骨(おしり)で受けている姿勢から
両足で受ける姿勢へ変化する」事です。
重心の真下を支点としないと、重さのつりあいがとれず転倒しまいます。
そのため、体をしっかりと前に倒せずおしりに重心が残っていたり、
逆に体を前に倒しすぎて、足よりも前に重心が移動してしまうと
お尻が椅子から離れたときに転倒してしまいます。
■楽に立ち上がるために
①あらかじめ足を後ろに引き、体をしっかりと前に倒すことで
おしりが椅子から離れたときに重心を両足の接地面内に
移動する事が重要です。
②(足が床にしっかりとどく位の)高い椅子を使うのもおススメです。
重心の位置が比較的高い位置にあるため、
立位になるためのエネルギーが少なく済みます。
つまり、楽に立ち上がれます。
③立ち上がり動作には筋や関節のスムーズな動きが必要です。
ジョイリハにあるマシンなど、運動しやすい機具を使って
動作改善を目指しましょう。
■最後に
無理に動いて緊張が強くなったり、
痛みがでたりする事はよくありません。
また、介助者にとっては負担が軽く楽になりますが、
しっかりその人の残存している動作能力をいかせるよう
専門家の指導を受けて練習は必ず行いましょう。
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