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豆知識ブログ

2020年05月16日
脳梗塞のリハビリ

脳梗塞の重い手の後遺症にはどんなリハビリがいいのか?後遺症の回復に向けて

脳梗塞の後遺症の手

こんにちは。理学療法士の小向です。

「脳卒中後の手のリハビリが思うように進まない」
「後遺症が強く残っており、動かすことが難しい」

そんな方もいらっしゃるのではないでしょうか。

当記事では、脳梗塞の後遺症の回復に向けて、手のリハビリ方法を解説したいと思います。

 

手の麻痺は良くなるの?予後について論文をもとに解説

入院時や退院時の麻痺の程度と上肢の実用性について調査した研究はいくつかあります。

例えば、入院時に少し腕をあげられたり、手を動かせる場合、退院時に実用的に腕が使えるようになる人は8割近いことが言われています[1]。

また、介護施設に入所し、日常生活活動が自立していない患者においても、3ヶ月リハビリを行えば、日常生活活動の能力が向上することも言われています[2]。

ある程度手が動いた方が、その後のリハビリの効果を得られる可能性が高いことはもちろんですが、麻痺が重い方でもリハビリの選択肢はあります。今回は、重度の麻痺がある方を対象にしたリハビリの方法やその効果についてお伝えします。

 

重度麻痺でも手のリハビリで改善するか?

予後について紹介したように、ある程度手首や指が動いた方が、予後が良いと言われています。他方、手首が自分の意思で動かせない場合にも、適応となるリハビリ方法があります。それが電気刺激療法です。

脳卒中発症から6週から平均4ヶ月経過した方でも、腕に電気を流すことで筋の収縮や関節の動きが確認できれば上肢機能が向上するとした論文があります[3,4]。

例として、発症から150日以上経過し、重度の麻痺がある脳卒中患者を対象とした論文を紹介します。ここでいう重度の麻痺とは、麻痺した指を伸ばすことができない状態を指します。対象に対し、電気刺激療法と運動イメージ練習を組み合わせたリハビリを実施すると、上肢の機能や手の使用頻度が増加したという報告されています[4]。

上肢の機能は平均5.5ポイント、最大10ポイントの改善がみられました(図1)[4]。これは、例えば手を開く動作や腕を上げると言った動きが出てきたりすることを表します。

手の使用頻度については、表1の項目を用い、日常的においてどれくらい麻痺している手を使っているかを評価しました。紹介した先行研究の結果では、平均6.4ポイント、最大12ポイントの改善がみられました(図2)[4]。これは、日常生活で手を使う頻度がほとんどない状態から、日常的に使う頻度が増えたことを報告しています。例えば、グラスを持ち上げるときに麻痺をしている手を添えられるようになるや、服の袖に手を通すときに、麻痺した手で補助ができるなどが挙げられます。手を使う頻度を増やすことは、リハビリの効果を向上させる上でも非常に重要な指標となります。

表1. Motor Activity Log(MAL)[5]

脳梗塞の手の使用頻度の評価

図1 上肢の機能評価(Fugl-Meyer Assesment)[4]の結果より作成

脳梗塞の手の機能評価のグラフ

図2 手の使用頻度(Motor Activity Log)[4]の結果より作成

脳梗塞の手の使用頻度の研究結果のグラフ

 

このように、電気刺激を行うことで、重度の麻痺があっても上肢機能を向上させる可能性が報告されています。では、具体的にどのように練習をしていくのか、説明をしていきます。

 

どれくらいリハビリすれば良いの

手を積極的に使うためには、リハビリテーションの量を確保することが大切になります。紹介した論文では、必要な練習期間として、1回60分程度、週5回のリハビリを行っています[3]。

上記の時間についてリハビリを行う場合、週数回程度の外来リハビリで十分な時間を確保できない可能性があります。よって、病院や施設でのリハビリ以外に、自宅でも麻痺をした手を使う工夫が必要になります。

 

具体的にどんな方法で行うの?

電気刺激療法は、低周波刺激装置などと呼ばれる電気刺激装置を用いて行います。動かしたい関節の動きに対応した、筋肉、神経へ電極を貼り刺激を行います。刺激の強さは、セラピストと相談しながら決めます。利用者さんが感じる刺激としては、ピリピリした程度で、強い痛みを伴うことはありません。

また、刺激に合わせて、手を動かすトレーニングも併用していく方法もあります。セラピストと相談し、自分の手の機能に合わせた刺激やトレーニングを行っていくことが必要です。

 

まとめ

今回は電気刺激療法について紹介しました。

自分は適応になるのか、具体的にどんな練習が必要かについては、理学療法士や作業療法士といったリハビリ職に相談してみましょう。

ジョイリハNEXTでは、リハビリの体験プログラムを設けています。

手のリハビリについて、ご相談がある方は、是非一度ご相談いただければと思います。

 

文責:ジョイリハNEXT 理学療法士 小向佳奈子

 

引用文献

[1]Nakayama H, et al.: Recovery of upper extremity function in stroke patients: the Copenhagen Stroke Study. Arch Phys Med Rehabil. 1994;75(4):394-8.

[2]Sackley C, et al.: Cluster randomized pilot controlled trial of an occupational therapy intervention for residents with stroke in UK care homes. Stroke. 2006 Sep;37(9):2336-41

[3] Pomeroy VM, et al.: Electrostimulation for promoting recovery of movement or functional ability after stroke.Cochrane Database Syst Rev. 2006 Apr 19;(2):CD003241.

[4]Okuyama K, et al.: Effect of the combination of motor imagery and electrical stimulation on upper extremity motor function in patients with chronic stroke: preliminary results. Ther Adv Neurol Disord. 2018 Oct 9;11:1756286418804785.

[5]高橋香代子、他:新しい上肢運動機能評価法・日本語版Motor Activity Logの信頼性と妥当性の検証.作業療法28:628-636, 2009

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