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豆知識ブログ

2020年06月12日
脳梗塞の介護

脳梗塞の後遺症はトイレ動作のどのような場面に影響がでるのか?

トイレの入り口

トイレ動作は1日4~7回行うと報告されておりますが[1]、脳卒中を発症されることで、膀胱のコントロールが効かなくなり、回数が増える可能性があることも報告されています[2]。

トイレ動作に介助が必要な場合は、1日の介助頻度も多くなり、介助者の負担が増加します。事前にどんな動作が必要かを知ることで、自宅での生活を想定でき、介護負担への不安を軽減できると思います。

今回は、少しでも不安が拭えるよう、動作の詳細についてお伝えします。

これから説明する動作は、車椅子が主な移動手段の方を対象とし、説明します。

 

脳卒中者のトイレ動作の流れ

トイレ入り口から便座までの移動

便座の近くまで車椅子を近づけるスペースがある場合は、近くまで近づけます。

便座の近くまで車椅子を近づけるスペースがない場合、かつ便座まで少し距離がある場合は、数歩歩いて便座まで移動しなければいけない場合もあります。

どのくらいの広さがあれば、車椅子でトイレに入れるか確認してみましょう。

 

車いすの男性がトイレを利用している

 

便座に向けて方向転換

便座の近くまで移動した後、便座に座るためには、立った後に体(お尻)の向きをかえる、つまり方向転換が必要となります。

方向転換は麻痺していない側(以下,非麻痺側)の足を軸にして行いますが、非麻痺側の足を動かす際には、麻痺している側(以下,麻痺側)の足に体重を乗せなければなりません。その際にしっかり麻痺側の足で体重を支えることが必要となります。

※写真は左片麻痺の方を想定しています。

方向転換のやり方

 

ズボン・パンツの上げ下ろし

麻痺側の手が動かない場合、ズボン・パンツの上げ下ろしには、非麻痺側の手で全て行わなければいけません。その際に、麻痺側側のズボン・パンツまで手が届かず、しっかり上まであげることが難しくなる場合があります。

また、ズボン・パンツをあげている間、手すり等を持たないで立っていなければならないため、転ばないようにバランスを保つことが必要となってきます。何も持たないで立っていることが難しい場合は、壁にもたれかかりながら行うことがあります。

壁にもたれかかってズボンを下す動作

 

トイレットペーパーをとる

普段何気なく行っている動作だと思いますが、トイレットペーパーホルダーの位置も、脳卒中患者さんにとっては重要です。トイレットペーパーホルダーが非麻痺側側にある場合は、大きな問題はありませんが、麻痺側にある場合には、身体を少し捻じって取る必要があります。座るバランスが悪い方は、身体を捻じることでバランスを崩してしまい、便座から転落する恐れがあります。

※こちらの写真のみ、右片麻痺の方を想定しています。

トイレットペーパーを取る時の体勢

 

お尻を拭く

お尻を後方から拭く場合は、非麻痺側のお尻を浮かせるかと思います。非麻痺側のお尻を浮かせると、麻痺側のお尻に体重が乗ります。

麻痺側で体重を支えることが難しい場合には、写真のようにバランスを崩し、便座から転落する恐れがあります。

座るバランスが悪い方は、前方から拭く方法をおすすめします。

お尻を拭くときの注意点

 

便座からの立ち上がり

手すりが設置されている場合は、手すりを持ち、立ち上がります。麻痺側の足にもしっかり力が入り、立ち上がることができれば1番良いですが、麻痺側の力が入りづらい方は、その分非麻痺側の足の力が必要となってきます。

 

水を流す

立ち上がり、ズボンをあげた後に水を流しますが、便座の後方に水栓レバーがある場合は、後方への方向転換をしなければなりません。

また、水栓レバーは手を伸ばさないと届かない場合が多く、転倒リスクを伴います。

 

介助が必要となりうる動作

便座までの移動~便座に向けた方向転換に必要な介助

数歩歩かなければいけない場合は、転倒しないよう支える介助が必要となります。

また、方向転換を行う際、上記でも説明した通り、麻痺側の足に体重を乗せる必要があります。

麻痺側の足で支える力が不十分の場合は、膝折れが生じ、転倒するリスクがありますので、支える介助が必要となる場合があります。

 

ズボン・パンツの上げ下ろしに必要な介助

麻痺側のズボン・パンツを十分に上げることができない場合、そちら側を上げる介助が必要となります。

また、壁にもたれかかりながらでもズボン・パンツの上げ下ろしが困難な場合は、上げ下ろしの介助が必要となります。

 

便座からの立ち上がりに必要な介助

トイレの便座の標準的な高さは床面から40cmといわれております。

座面が低く立ち上がりにくい場合は、立ち上がる介助が必要となります。

※お尻を拭く動作・水を流す動作もご自身で困難な場合には、ご家族様の介助が必要となります。

 

確認すべき環境設定

ドアについて

トイレのドアの形状について確認してみましょう。開戸の場合、戸を後ろに下がって開けなければいけないことがあり、後方へ転倒するリスクがございます。動作を確認し、開き戸では転倒の危険を伴う場合は、引き戸や折れ戸への改修を検討しても良いでしょう。

 

トイレまでの距離について

便座の近くまで車椅子を近づけることができれば問題ありませんが、スペース的に近づけることが困難な場合には、数歩歩かなければいけない場合があります。その際には、杖で歩くことができれば杖を使用し、杖での歩行が困難な場合は、手すりを設置する必要があります。

 

手すりの位置について

方向転換や立ち上がり時に使用するために、壁に手すりの設置が可能な場合は、手すりを設置します。場所は、便座に座った時の非麻痺側側につけます。構造上、壁に手すりの設置が困難な場合は、床から天井間の突っ張り型の手すりや、据え置き型の手すりがございます。福祉用具会社に相談していただければ解決しますので、困った際には相談してみてください。

 

便座の高さについて

上記でもお伝えした通り、便座の標準的な高さは床面から40cmといわれております。座面が低く立ち上がりが困難な場合は、「補高便座」がございます。

補高便座は、介護保険が認定されている場合、介護保険を利用して購入することが可能です。座面を高くすることで、お一人で立ち上がることが可能となる場合がございます。

 

まとめ

今回は、主な移動手段が車椅子の方を対象として説明させていただきました。ご家族様が現在入院中の場合は、担当セラピストに介助方法や改修案を直接聞いていただくことをおすすめ致します。

在宅で生活されている方は、介助方法や改修1つで介助が楽になる場合もございますので、ご連絡いただければと思います。

 

執筆者:ジョイリハNEXT 理学療法士 河野 沙季

 

□参考文献

1.日本新薬:泌尿器関連 中高年のおしっこの悩み.

https://www.nippon-shinyaku.co.jp/healthy/dysuria.html

(2020年4月11日引用)

2.日本泌尿器科学会:尿が近い、尿の回数が多い~頻尿~.

https://www.urol.or.jp/public/symptom/02.html

(2020年4月11日引用)

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2020年05月15日
脳梗塞の介護

脳梗塞の後遺症がある人に必要な介護保険の知識|リハビリ専門職が解説

脳梗塞の方に知ってほしい介護保険

こんにちは。理学療法士の高橋です。

年齢を重ねるごとにお身体に不調をきたし、今まで行ってきた生活を送ることが難しくなって来る方が多くいらっしゃいます。

そのような方の生活を支える為のサービスが増えてきております。

介護保険によるサービスもその一つです。

当記事では介護保険の内容とサービスについて解説していきます。

 

介護保険とは

日本社会の高齢化に伴い、要介護高齢者の増加、介護期間の長期化など介護の必要性がますます来ています。

しかし、核家族世帯の増加や介護を担う家族の高齢化など家族だけでは十分に介護を行うことが難しい状況にもなってきています。

そこで、高齢者の介護を社会全体で支え合う仕組みとして介護保険制度が誕生しました[1]。

 

介護保険の対象者

介護保険制度の対象者には『第1号被保険者』『第2号被保険者』という区分があり、

そのどちらかに該当する方が介護保険サービスを利用することができます。

それぞれの条件は以下の表の通りです。

(厚生労働省、介護保険制度について、https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/2gou_leaflet.pdf、最終閲覧日:2020年4月12日、一部改変)

 

第2号被保険者の受給条件である特定疾病は以下の16項目です。

(厚生労働省、介護保険制度について、https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/2gou_leaflet.pdf、最終閲覧日:2020年4月12日)

介護度と上限額

要介護認定には状態の軽い状態からより重たい状態までの7段階に分けられ、

それぞれ要支援1~2、要介護1~5に分類されます。

それぞれの介護度によって介護保険のサービスの利用限度が定まっています。

そのため、介護保険を使って好きなだけサービスを利用できるわけではありません。

詳しい利用限度については担当の介護支援専門員(ケアマネージャー)に確認してみてください。

 

介護保険サービスを利用するには

介護保険サービスを利用するためには、まず介護認定を受けなければいけません。

(厚生労働省、サービス利用までの流れ、https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/commentary/flow.html、最終閲覧日:2020年4月12日、一部改変)

お住まいの市区町村の窓口に相談に行きます。第2号被保険者が申請する場合は、医療保険証が必要となるので、ご持参することを忘れないようにしてください。

②ご自宅もしくは施設に調査員が訪問し、認定調査を行います。主治医の意見書は市区町村が主治医に依頼してくれます。

③調査結果と主治医の意見書などをもとに介護認定審査会が開かれ、介護度の判定が行われます。

④介護認定が下りたら、要支援の方は地域包括支援センターへ、要介護の方は居宅介護支援事業所に行き、介護保険利用の手続きを行います。

⑤これらの過程を経て、介護保険サービスの利用開始となります。

 

介護保険で利用できるサービス

介護保険では様々なサービスを利用することができます。

ここでは介護保険で利用できるサービスの種類についてを紹介し、その特徴についてお伝えしようと思います。

 

居宅サービス

居宅サービスとはご自宅で生活しながら利用できる介護保険サービスのことを言います。

大まかな種類を以下の表に記載します。

それぞれ似たようなサービスもありますが、どこで介護保険サービスを受けるかというところが異なります。

また、短期間で施設に入所することができるサービスもあります。

ご家族のご都合により、一定期間ご自宅での介護ができない際に利用したり、日々の介護負担の軽減のために利用されることもあります。

 

施設サービス

施設サービスとは施設に入所し、生活を送ることができるサービスのことを言います。

大まかなサービスの種類は以下の表に記載します。

介護老人福祉施設と介護老人保険施設は機能が似ていますが、介護老人保健施設には医学的な管理機能が備わっているということが大きな特徴です。また、在宅復帰を目的にしているため、病院を退院されたが、在宅復帰のために医学的管理の元、継続的なリハビリテーションが必要という方が利用されることがあります。

 

福祉用具

福祉用具とは、「心身の機能が低下し日常生活を営むのに支障のある老人または心身障害者の日常生活上の便宜をはかるための用具及びこれらの者の機能訓練のための用具並びに補装具をいう」と定義されています[2]。

福祉用具は介護保険によりレンタルできるものと購入できるものがあります。

それぞれ以下の表にまとめました。

福祉用具は身体状況によって変更する必要があります。その都度、適切な福祉用具を選び使用しましょう。

また、介護保険で購入できるについては月10万円を限度に補償対象になります[3]。

 

住宅改修

住宅改修は身体機能が低下している高齢者や障害を持った方がご自宅で生活を送るために必要となるものの一つです。

住宅改修も介護保険により費用の補償が受けられます。

補償の対象となる住宅改修の種類は以下の表のとおりです。

住宅改修に対する費用の支給限度は20万円となっています。

そのため、何が必要な改修なのかを判断する必要があります。

担当の介護支援専門員(ケアマネージャー)に相談し、決めていきましょう。

 

まとめ

今回は、介護保険制度の内容と利用できるサービスについて記載しました。

介護保険制度と言っても様々なサービスがあるため、混乱される方も多くいらっしゃるかと思います。

その方に合ったサービスを利用することが必要になりますので、まずは申請窓口に行き、現在抱えているお困りごとを相談することから始められると良いかと思います。

 

□引用

[1] 厚生労働省、公的介護保険制度の現状と今後の役割、https://www.mhlw.go.jp/content/0000213177.pdf、最終閲覧日:2020年4月12日

[2] 細田多穂、地域リハビリテーション学テキスト、南江堂、2013

[3] 厚生労働省、介護保険における福祉用具、https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000314951.pdf、最終閲覧日:2020年4月12日

文責:ジョイリハNEXT 理学療法士 高橋 勇希

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2020年05月08日
脳梗塞の介護

「介護に疲れたな」と思ったときに知っておいて欲しいこと

介護 疲れ 脳梗塞

こんにちは。理学療法士の高橋です。

「最近、介護に行き詰っている感じがする」
「介護ばかりで息抜きがあまりできていない」

リハビリに関わっていると、ご家族様からこのようなご意見をいただくことがあります。

その際に、私がお伝えさせている内容を記事にしました。

最後までご覧いただけると、介護疲れ解消のヒントが見つかると思いますので、ぜひご覧ください。

 

介護は重労働

 

介護に疲れているのはあなただけではない

今、あなたは日々の介護に疲れを感じていませんか?。

実は介護に携わっている方の6割~7割の方は悩みやストレスを感じているという報告もあります[1]。

あなたと同じように、介護をされている方の多くは、日々の介護に対しストレスや疲れを感じ、悩みや不安を抱えていることと思います。

 

介護負担が招くもの

現在、介護者の介護負担が増えていることは社会的な問題にもなっています。

介護者は毎日の介護によって身体的にも精神的にもストレスが溜まってしまうと、体調を崩してしまいます。

時々ニュースにもなりますが、介護を必要とする方へ虐待をしてしまうなどの行動に移ってしまうこともあります。本当はそんなことしたくないと分かっていても、ストレスが溜まってしまっていると冷静な判断ができなくなってしまうのです。

また、「介護うつ」という、介護者がうつ状態になることも問題視されています。

介護は家族の問題だからと言って一人で悩む方もいますが、そんなことはありません。

周りの家族や地域の相談窓口などに相談をすることでよい解決策が見つかることもあります。

また、時には介護者の気分転換も必要です。

 

介護は家族が行うものなのか?

家族のどなたかが介護が必要になった時に誰が主な介護者となるのでしょうか。

主な介護者は同居の家族が全体の約6割を占めます[1]。

また、男性よりも女性の方が主な介護者になることが多く、働き手である60歳未満の方も男女ともに3割近くの方が主な介護者になっていると言われています[1]。

多くの家庭でご家族様による介護が必要となっているのが現状です。

しかし、現在では介護保険だけでなく、行政や民間企業などが介護に関わるサービスを利用できるように取り組みが行われています。

このようなサービスをうまく利用することでご家族の介護負担を減らすことができると思います。

 

うまく介護と付き合う方法

 

介護保険のサービスを利用する

生活上での介護を必要としている方が利用できる介護保険サービスがいくつかあります。

 

▼訪問介護

ご自宅にホームヘルパーが訪問し、ご家族に代わり日常生活上で必要な介護や家事などをするサービスです。

あらかじめ決めた時間に訪問してくれ、時間内で希望する介護をしてくださるものです。

例えば、朝の着替え介助、昼食の用意、お部屋の掃除などを依頼することができます。

一日中ご家族様が介護ができない場合など訪問介護をピンポイントで利用するなどの利用方法も、ご家族様の負担を軽減する上で有効だとと思います。

 

▼訪問入浴介護

ご自宅の浴槽では入浴が難しい方に対し、専用の浴槽を持ってご自宅に訪問する入浴介助サービスです。

入浴介助は介護の中でも最も重労働と言っても過言ではありません。

訪問入浴のサービスを利用することで、介護負担は大きく減ると思います。

 

▼デイケア・デイサービスなどの通所サービス

通所サービスは、一定時間施設に通所し、施設内で介護支援のサービスを受けたり、運動やレクリエーションなどを行うことができます。

ご自宅から離れて施設に行くため、その間は施設のスタッフに介護をお任せすることができます。

ご家族様だけでなく介護を受けるご本人様にとってもよい気分転換にもなると思います。

 

▼短期入所サービス

短期入所サービスは、一定期間施設に入所するサービスになります。

通所サービスは1日の中の一定の時間だけの通所になりますが、短期入所サービスは2~3日間のように数回の宿泊も含めた施設サービスになります。

ご家族様がご自宅を空けないといけない用事がある時などに使用されます。。

中には介護を受けるご本人様のご理解を得たうえで、ご家族の気分転換のための小旅行などを理由に利用される方もいらっしゃいます。

 

▼介護老人福祉施設・介護老人保健施設などの施設サービス

施設サービスは施設に入所し、施設内で生活をしていくサービスになります。

介助量の多い方が利用すると、ご家族様に大きな介護負担がかからないというメリットがあります。

介護のプロによる対応ですので、ご本人様もご家族様も大きな心配をする必要はないかと思います。

生活する場となるため事前に見学に行くなどして、どのような施設なのかを確認しておくといいと思います。

【関連記事】介護保険で利用できるサービス|まとめ

 

介護保険サービス以外の方法

介護保険サービス以外にも介護負担を和らげるサービスはあります。

 

▼ボランティアによる付き添い、安否確認サービス

各地域で必要な研修を受けた方などがボランティアとして、ご自宅に訪問するサービスです。

利用料は無料のところが多く、もし料金が発生しても比較的安価に利用ができると思います。

内容に関しては各自治体、事業所によって異なりますので、お問い合わせいただきご確認ください。

 

▼配食サービス

お食事をご自宅までお届けするサービスです。食事の用意がご自身でできない方におすすめです。

また、通常の食事が困難な方には、きざみ食やソフト食というように調整をすることもできるようです。

 

▼家族会

介護に携わっている家族同士が集まって、抱えている悩みや不安などをお互いに話し合うことができるサービスです。介護の専門家もその場にいるため、良い改善案などを聞くことができると思います。

あなただけでなく他の方も同じような悩みや不安を抱えていることも多いはずです。

定期的に開催されていることが多いので、各自治体や運営団体にご確認してみてください。

 

▼介護相談

各地域に設置してある地域包括ケアセンターやご担当の介護支援専門員(ケアマネージャー)では個別に相談を受けることができるため、少し踏み込んだ話やあなたが抱えている問題にピンポイントなアドバイスをもらうことができるはずです。

ご担当のケアマネージャーがいればその方に、いらっしゃらない場合はお近くの地域包括ケアセンターにご相談に行くと良いでしょう。

 

▼本人の能力の改善を目指す

介護負担の程度は介護度が増すと大きくなると言われています。終日介護に時間を費やす介助者の割合は、要介護3の方の場合、3割が、要介護5の方のでは半数以上と言われています。[1]。

介護度が大きくなれば介護に要する時間も増え、介護者の負担も増えます。

それはご本人様がご自身でできることが少ないことも要因の一つでしょう・。適切なリハビリを行い、ご自身でもできることを増やしていくことで介護者の負担は減らすことができます。

病気の発症から時間が経っているから改善ができないということは一概には言えません。

ちょっとした環境の整備や道具の使用などだけでもできることが増えたという方もいらっしゃいます。

【関連記事】退院後に病院のようなリハビリを受けられる施設|自費リハビリ

 

まとめ

今回、介護者の現状と介護負担を軽減する方法について書きました。

現在介護に関わられている方の多くは介護に悩みをもち、ストレスを感じていることをご理解いただけたと思います。一人でその状態を抱え込んでしまうと、介護者が体調を崩すなどの悪影響も出てきてしまいます。

介護とうまく付き合う方法も紹介しましたので、少しでもお役に立てる情報がお伝えできていたら幸いです。

ジョイリハNEXTではリハビリの専門職として、ご本人様、ご家族様の抱える悩みについての解決策などのアドバイスを行うことができます。些細なことでも構いません。ご連絡お待ちしております。

 

□引用

[1]:厚生労働省:平成28年国民生活基礎調査の概況 介護の状況、https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa16/dl/05.pdf、最終閲覧日2020年4月21日

 

文責:ジョイリハNEXT 理学療法士 高橋勇希

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2020年05月07日
脳梗塞の介護

寝たきりから回復するために必要なこと

寝たきり 脳梗塞 高齢者

こんにちは。理学療法士の笹田です。

「親が病気を機に寝たきりになってしまって、どうにか助けたい」
「寝たきりから良くなる人はいるのか?」
「どうすれば寝たきりから抜け出せるのか?」

このような疑問や不安にたいして、お役に立てる記事を作成しました。

結論を先に申し上げると、適切に段階ごとに対処をすれば、寝たきりから回復する可能性はあると思います。

具体的なステップや考え方も解説しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

寝たきりから回復することは可能なのか?

結論から言います。

寝たきりから回復することは可能だと思います。

今までたくさんの人のリハビリにかかわるなかで、寝たきりの状態から車いすに乗れるようになった人、歩行補助具を使って歩行が行えるようになった人、おむつでの排泄からトイレでの排泄に変わった人たちを見てきました。

もちろん、寝たきりの人全員が、寝たきりから回復できるわけではないと思います。

ただ、寝たきりから回復できる見込みがあるのに、寝たきりの状態になっている人がいるのも事実です。

【関連記事】半年以上経過した脳梗塞の後遺症はリハビリで良くなるのか?

 

寝たきりから回復するための具体的な方法

 

相談できるリハビリ専門家を見つける

寝たきりへの回復に対して、家族のみで取り組んでいくことには限界があります。

一人で抱え込まずに、リハビリの専門家と一緒に取り組んでいくことが大切です。

寝たきりの人の状態は一人ひとり大きく異なります。

寝たきりになった病気や経過は人によって異なりますし、動ける度合いも違います。

なので、画一的な方法ではなく、その人に合わせたオーダーメイドのリハビリ介入が必要になってきます。

どうすればリハビリの専門家にみてもらえるのか?

それは、介護保険サービスのリハビリを活用することです。

介護保険サービスには自宅にリハビリの専門家がきてリハビリができる訪問リハビリや、リハビリ施設でリハビリを受けられるデイケアがあります。

まずは、相談できるリハビリの専門家を見つけることが重要です。

【関連記事】介護保険でのリハビリサービス|まとめ

 

車いすに乗って過ごす

まず寝たきりから回復するためには、なるべくベッドから離れる時間を多くしていく必要があります。

具体的には、ベッドで寝ている状態から、車いすに座って活動していく状態に移行していくということになります。

車いすに座って過ごすことでたくさんのメリットがあります。

  • 車いすに乗り移りの際に足で踏ん張る必要があるため、生活のなかに足のリハビリを取り入れられるようになる
  • 車いすに座ることで、重力に対して姿勢を保つ必要があるので体幹のリハビリになる。
  • 寝ている状態よりも刺激が多く、活動的になる等の精神面への良い影響もある。
  • 座るだけで、股関節を曲げるストレッチと足首のストレッチになる。

 

家族でもできるリハビリ

もし担当のリハビリ専門家がいる場合は、家で安全にできるリハビリについて相談してみてください。

今回はリハビリの相談をする人が身近にいない人のために、動作のレベル別に、家族でもできるリハビリ方法をお伝えします。

安全に配慮して、くれぐれも無理のない範囲で行えることから取り入れてみてください。

 

1)ベッド上で全く動くことができない人~ベッドに座れない人

▼ポジショニング

まずはベッド上で無駄な力が抜けて、安楽に寝られる姿勢を考えていきましょう。

今回は上向きの姿勢の説明を行います。

安楽に寝ることができないと、無駄な力が入り、体がどんどん固くなってしまいます。

肩甲骨~首の下と膝の下に隙間があるのであればタオルをクッションを入れて、隙間をうめてみてください。

隙間があると無駄な力が入ってしまう方が非常に多いです。

 

▼おむつの交換のときに少し手伝ってもらう

おむつ交換の際に、介助者が一方的に行うのではなく、介助を受ける人に少し手伝ってもらうように心がけると良いと思います。

そうすると、介助者は介助が楽になりますし、介助を受ける人はリハビリになります。

具体的には体の向きを変えるときにベッド柵に手を伸ばしてつかんでもらったり、お尻があげられる方であれば膝を立ててお尻を軽く浮かせてもらってみてください

 

▼ベッドの起こして過ごす

ベッドから起きられない人は、一日の中でベッドの頭をあげた姿勢で過ごす時間を取り入れてみてください。

寝ているときよりも、視界が開けて、表情や活動意欲の変化があるかもしれません。

ベッドの頭を上げる前に、①しっかりと体を上まで上がり直すことと、②膝上げ機能を使って膝を上げてから頭を起こすことを行ってください

このコツを守ることにより、頭を起こしたときに姿勢が崩れにくくなります。

 

2)ベッドに座れるけど立てない人~車いすの乗り移りがうまくできない人

▼ベッドに座る

足の力がなく車いすへの乗り移りは難しいけど、バランスよく座れるという人は、一日のなかでベッドの端に座る時間を取り入れてもらうといいと思います。例えば口をゆすぐときに座っておこなってみるという具合です。

ベッドに座るときのコツとしては、しっかりと足をつけられるようにベッドの高さを調節します。

もし移動式のテーブルがあるのであれば、腕をテーブルの上に乗せると姿勢もただし易く、疲れにくいのでおすすめです。

 

▼立ち上がりやすい環境を整える

ベッドから立ち上がることはできるけれど、かなり立ちにくそうと感じるのであれば、ベッドを高くして行うやり方がおすすめです

ベッドを高くすることにより、低いベッドよりも断然立ちやすくなります。

また、ベッドの下が畳で滑りやすいのであれば滑り止めマットを引くといいと思います。

靴下をはいた状態で、畳の上で運動することは滑りやすいのでおすすめはしません。

 

▼福祉用具を活用する

立ち上がりや車いすへの乗り移りが苦手だという人は、福祉用具を使うことを検討してみてください。

福祉用具を使えば、福祉用具がなければ乗り移りが行えなかった人でも、乗り移りが行えるようになったり、介助が楽になるケースは多いです

福祉用具のベッドに取り付けるL字柵や、天井と床に取りつける大型の突っ張り棒が使いやすいです。

詳しくは担当のリハビリの専門家に相談してみるといいと思います。

【関連記事】半身麻痺の家族にしてあげたいリハビリ方法の紹介

 

まとめ

寝たきりから回復する可能性は決して0%ではありません。

リハビリの専門家と協力して、介助やリハビリに取り組んでいくことが大切になります。

一人で悩まず、まずはリハビリの専門家に相談してみてください。

ジョイリハNEXTではこのような相談をお待ちしております。

スタッフ一同、真摯に寝たきりからの回復をサポートをいたします。

お気軽にお問合せいただければと思います。

最後までブログを読んで下さり、ありがとうございました。

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2020年05月06日
脳梗塞の介護

脳梗塞の後遺症がある人へ|リハビリ視点での介護保険の使い方

脳梗塞 介護保険 リハビリ

こんにちは。理学療法士の高橋です。

「介護保険を使ってリハビリがしたいけど、どのサービスがいいのだろう?」
「介護保険のリハビリはどんなものがあるのか知りたい」

このようなご意見にお答えできるよう記事を作成しております。

介護保険でできるリハビリには複数の選択肢があり、それぞれに特徴がありますので、お身体の状態や目標・目的に合わせて選択いただけたらと思います。

最後までご覧いただけると、介護保険を使ったリハビリについて理解が深まると思いますので、ぜひご覧ください。

【関連記事】介護保険以外の選択肢|脳梗塞の方が多く通う自費リハビリ施設とは⁉

 

介護保険で受けられるリハビリサービスについて

病院を退院した後に介護保険でのリハビリサービスを利用される方は多くいらっしゃいます。

ここではリハビリサービスの種類やその特徴について記載します。

 

リハビリサービスの種類(サービスの名称、概要)

大きく分けて自宅でリハビリを受ける『訪問型』と施設に通所してリハビリを受ける『通所型』の2種類があります。

▼訪問型

訪問型でリハビリが受けられるサービスには「訪問リハビリテーション」があります。

このサービスは理学療法士や作業療法士といったリハビリの専門職が利用者さんのご自宅に訪問し、個別のリハビリを行います。

▼通所型

通所型でリハビリが受けられるサービスには「通所リハビリテーション(デイケア)」と「通所介護(デイサービス)」があります。

どちらの施設も施設に通所し、同じ時間帯に通所されている利用者さんと一緒に集団でリハビリ・運動を行ったり、レクリエーションをしたり、必要に応じて食事・入浴の介護支援を行います。

 

各リハビリサービスの特徴(訪問リハはどんな人に合っているか、通所リハはどんな人に合っているか)

それでは各サービスはどんな対象の方に合っているのでしょうか。

理学療法士の視点から、ポイントを解説していきます。

 

▼訪問リハビリ

訪問リハビリをおすすめの方

  • 生活場面での能力改善を求めてる方(例えば、トイレ動作の自立を目標としている方など)
  • 自分に合った個別リハビリを受けたい方
  • 外出することが困難な方

訪問リハビリの特徴

訪問リハビリのメリットは利用者さんの自宅でかつ個別でリハビリができることです。

生活の環境は利用者さんによって千差万別です。訪問リハビリは利用者さんの普段の生活場面でリハビリができるので、実場面でのお風呂動作や家事動作など、生活での活動能力の改善に直結するリハビリを行うことができる特徴があります。

加えて、個別でのリハビリのため、利用者さん自身の課題に対してピンポイントなリハビリを行うことができます。

また、自宅に訪問に来るので通所する必要がありません。外出が難しく、リハビリが必要な方にも良いサービスだと思います。

訪問リハビリのデメリット

訪問リハビリのデメリットはリハビリ施設のように整った設備でリハビリができないということです。

リハビリできるスペースが限られるため、リハビリによっては行いにくいメニューが出てきたり、また必要なリハビリ道具や機器が必ずしもあるわけではありません。

【関連記事】退院後にリハビリを受ける方法|まとめ

 

▼デイケア・デイサービス

デイケア・デイサービスをおすすめの方

  • 一人ではなかなか運動が頑張れない方
  • お身体にお悩みを持った仲間との交流を図りたい方
  • リハビリだけでなく、生活上必要な介護支援が必要な方
  • 自主的なリハビリを行っていきたい方
  • 医学的な管理が必要な方(デイケアに限る)

デイケア・デイサービスの特徴

デイケア・デイサービスのメリットは多くの方と一緒に楽しく運動を行うことができることです。

一人ではなかなか運動をすることができないという方も周りの方と会話などしながら楽しみながら運動を行うことができます。

時間形態は1日型~短時間型と様々です。また、入浴や食事などの身体的な介護を必要としない方向けのリハビリ特化型の施設も出てきています。

リハビリ内容としては、集団でのストレッチや体操、個別リハビリ、マシンを使った筋力強化トレーニングなどを取り入れている施設があります。

お持ちの病気のために医学的な管理が必要な方は医師のいるデイケアを利用されると安心されるでしょう。

また、施設でのリハビリになるためリハビリに必要な道具などの設備も比較的揃っていることが多いです。

デイケア・デイサービスのデメリット

デイケア・デイサービスのデメリットは集団での運動が多くなり、個別でのリハビリの時間が十分に確保されないことです。

また、デイサービスにはリハビリ専門職がいない施設もあります。リハビリ専門職がいた方が安心するという方は施設の方に確認することもよいと思います。

デイケア・デイサービスと一言で言っても、施設によってもサービス内容が異なるため、各施設に確認する必要があります。また見学を行っている施設が多いため見学に行くこともお勧めします。

 

退院後の新たなリハビリの選択肢⁉

介護保険 リハビリ 新たな選択肢

近年、自費リハビリ施設が増えてきており、病院退院後の新たなリハビリの選択肢となっています。

 

自費リハビリとは(回数も期限も内容も制限なく利用できる、料金)

『自費』とは読んだ文字の通り、保険を使わずにかかる費用を完全に自分で負担するということです。

自費リハビリをおすすめな方

  • 今の状態よりも改善を強く望まれる方
  • 具体的な目標がある方
  • 介護保険でのサービスで思うようにリハビリができない方
  • リハビリを制限なく思う存分行いたいと思う方

自費リハビリの特徴

病院では病気によって入院期間の制限が設けられ、外来のリハビリも頻度や回数が制限されています。

介護保険においても介護度によって利用回数の制限があったり、そもそも介護認定を受けないと利用することができないなどの制限があります。

しかし、自費リハビリは制限を一切設けず、利用者さんが望むまでリハビリを行うことができます。

医療保険の対象期限によりリハビリが打ち切りになったり、せっかく気に入った施設を急に変更しなければいけなくなるということもありません。

自費リハビリの懸念点

自費リハビリは保険を使ったサービスと比べると費用が高いため、利用しにくいという方もいらっしゃるかもしれません。

そのため、今の状態よりも良くなりたいと強く思う方や具体的な目標がある方、現在利用しているサービスでは思うようにリハビリができていない方などにお勧めです。

また利用方法にも制限はないため、介護保険でのリハビリサービスに加えて自費リハビリを行うこともできます。

自費リハビリ施設がどんな施設なのかわからないという方もいらっしゃると思います。

ジョイリハNEXTでは体験プログラムを用意しています。

体験では実際に受けられるリハビリ内容などを知ることもできますし、現在悩んでいることや困っていることなどを相談いただけたらと思います。

【関連記事】自費リハビリをもっと詳しく知りたい方へ

 

まとめ

今回は病院を退院した後のリハビリについて介護保険でのリハビリサービスと新たな選択肢である自費リハビリについて紹介しました。どのサービスを選択するかは利用者さんの目的によると思います。

各サービスに特徴があり、利用者さんが求めるものがそのサービスにあるのか、その施設で実現できるかを見極め、選択することが必要です。

もちろん、判断には専門職の意見等も必要かと思いますので、お近くの相談窓口やご担当の介護支援専門員(ケアマネージャー)などに相談することをおすすめします。

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