- 2020年05月09日
- 脳梗塞のリハビリ
脳梗塞の方が多く通う自費リハビリ施設とは?
こんにちは。理学療法士の高橋です。
「脳梗塞専門の自費リハビリ施設ってどんなところなのか?」
「自費リハビリ施設と介護保険のリハビリは何が違うのか?」
自費リハビリという施設を耳にされたことがある方も多いのでないでしょうか?
名前は聞いたことがあるけど、サービスや特徴、料金が分からないという方に向けて、自費リハビリについて解説いたします。
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Contents
脳梗塞になった方の新しいリハビリ施設 ~自費リハビリ~
自費リハビリ施設で受けられるリハビリとは
自費リハビリ施設では決まった運動を行うのではなく、その方の希望によってオリジナルのリハビリメニューを用意し、リハビリを行っていくことになります。
同じ病気で同じような症状をお持ちの方でも、目指す目標は異なります。
例えば、脳梗塞の後遺症で「歩行を改善したい」という希望を持っている方がいらっしゃるとします。
「歩行を改善したい」と言ってもその目的や理由は一人一人違うはずです。
単に歩行速度を速くしたいのか、より綺麗な歩容で歩きたいのかでも違いますし、
もう一度旅行に行きたいという方と近所のスーパーで買い物がしたいという方でもリハビリのメニューは変わってきます。
多くの自費リハビリ施設はリハビリ専門職である理学療法士や作業療法士、言語聴覚士といった資格を持った方によるマンツーマンのリハビリを受けることができます。
つまり自費リハビリ施設では…
あなただけの目標に沿ったオリジナルリハビリメニューを用意し、資格を持ったリハビリ専門職とマンツーマンでリハビリをすることで目標達成を目指していく施設となります。
自費リハビリ施設の特徴とは
次に自費リハビリ施設の特徴についてご紹介します。
▼特徴① リハビリ道具が充実している
リハビリの効果を引き出せるようにリハビリ機器を取り揃えてあります。
リハビリ機器の一つに「電気刺激装置」というものがあります。
脳梗塞後のリハビリに関するガイドラインにおいて、電気刺激と歩行練習を組み合わせたリハビリが推奨されており[1]、歩行速度を向上させることが報告されています[2]。
また、脳梗塞の肩の痛みを軽減するという報告もあります[3]。
他にも背部痛のリハビリガイドラインにおいて、腰痛の緩和のために電気刺激を行うことが推奨されており[4]、効果的なリハビリ機器と言えます。
【関連記事】電気刺激を用いた重度の手の後遺症に対するリハビリ
▼特徴② 丁寧なカウンセリングができる
自費リハビリ施設では、一人一人が希望するリハビリ時間を確保することができます。
リハビリを行う上で適切な目標設定をすることはリハビリの効果を高めると言われています[5]。
適切な目標設定をするには、その方の希望を理解した上でその時の症状から目指すべき目標を決めていきます。そのために必要なことの1つが丁寧なカウンセリングです。
時間をしっかりと確保できる自費リハビリ施設では、丁寧なカウンセリングを行うことができます。
▼特徴③ 希望に合わせたリハビリ内容
利用者さんの希望に合わせたリハビリを実施するということは前述した通りですが、
例えば、「電車に乗って出かけたい」という希望の方には、施設内でのリハビリだけでなく、屋外歩行をしたり、実際に電車に乗る練習をしたり、お出かけ先での目的に合わせた練習などを行っていくことになります。
できる限り実際の動作場面と同じ環境下でリハビリすることで目標達成に近づくことができます。
自費リハビリ施設では何かの制度などによる制限がない分、実際の場面に最大限近づけリハビリを行うことができます。
▼特徴④ 利用期限が無制限
病院では病気によって入院期間の制限が設けられ、外来のリハビリも頻度や回数が制限されています。
介護保険においても介護度によって利用回数の制限があったり、そもそも介護認定を受けないと利用することができないなどの制限があります。
しかし、自費リハビリは制限を一切設けず、利用者さんが望むまでリハビリを行うことができます。
医療保険の対象期限によりリハビリが打ち切りになったり、せっかく気に入った施設を急に変更しなければいけなくなるということもありません。
自費リハビリ施設の利用におすすめの方とは
自費リハビリ施設で受けられるリハビリと施設の特徴を踏まえ、利用におすすめの方の特徴について記載します。参考にしていただけたらと思います。
▼おすすめな方
- 自分に合ったオリジナルメニューでリハビリがしたい方
- 今よりもできることを増やしたい方
- 今の状態よりも改善を望む方
- 具体的な目標がある方
- 介護保険でのサービスで思うようにリハビリができない方
- リハビリを制限なく思う存分行いたいと思う方
自費リハビリ施設の気になる料金は?
ここでは自費リハビリ施設と病院の利用料金を比較しながら解説します。
▼自費リハビリ施設の利用料金
近年、施設も増えてきているため、施設により多少の違いはありますが、
1時間で10,000円前後のところが多いと思います。
また、訪問でのリハビリになれば少々値段も異なると思います。
▼病院でのリハビリテーション料金
病院でリハビリを受けると医療保険により自己負担額が安くなっていますが、10割負担の場合だとどのくらいかかるのでしょうか。
病院でのリハビリテーション料金は、疾患の種類と病院の施設規模によって異なります。
例えば、脳梗塞や脳出血等の方が該当する脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)は、20分で2,450円となり、1時間では7,350円になります[6]。
料金面でも見ると、自費リハビリ施設の料金は病院でのリハビリテーション料と比べると確かに高くなっていますが、
自費リハビリ施設でのリハビリでは医療保険や介護保険でのリハビリよりも良い特徴がいくつかあります。その分、料金が少し高い傾向にあります。
リハビリを行う目的によって、自費リハビリ施設の利用の方が合っている方もいらっしゃると思います。
まとめ
今回は病院退院後のリハビリの新たな選択肢としての自費リハビリ施設についてご紹介しました。
現在保険内でのリハビリでは制度上の制限があり、思うようにリハビリができないという方もいらっしゃいます。自費のリハビリ施設は制限がなく利用できるという特徴があります。
また利用方法はその方の希望によって決められるため様々です。
ジョイリハNEXTでは病院退院後のリハビリ方法のご相談から受け付けております。
ちょっとしたお悩みでも構いません。一度ご連絡してみてください。